英文名 | Developmental Psychiatry | |
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科目概要 | 医科学専攻(修士課程) 臨床心理学コース 2単位 講義 | |
履修期 | 通年 | |
科目責任者 | 水島 栄 | |
担当者 | 水島 栄 | |
講義室 |
人のこころの発達には、子どもの個性や特性、子どもを取り巻く心理社会的環境、その子どもが経験したトラウマティックな出来事などが影響を与えている。本講義では、臨床心理学領域の研究に関わる者として、人の認知・情動・行動の発達とそれに関わる病理についての知識を得ることに加え、脳科学的視点からも子どもの発達を理解することを目的とする。神経発達症・愛着障害・トラウマの影響などによるエピジェネティックな変化についても触れ、人のこころに関する諸問題について理解する。
・発達に関するアセスメント(発達検査・知能検査・質問紙・投影法など)、発達精神病理学的視点から、神経発達症・愛着障害・マルトリートメントなどについて説明する。
・基本的な子どもへの支援方法と保護者への子育て支援などについても学ぶ。
・生物心理社会モデル(Bio-Psycho-Social)の視点から神経発達症や虐待・マルトリートメントについての理解を深める。
・主にパワーポイントと配布資料を用いて講義を行う。
・評価およびアセスメントでは実際の検査道具を提示する。
・子どもへの支援方法や保護者への子育て支援に関しては、ロールプレイを通して実践的な学びを深める。
・毎回受講者がテーマに沿った話題提供としてアイスブレークスピーチを行い、ディスカッションを通して学びを深める。
・ディスカッションやグループワークに対して、授業内で総評するなどによりフィードバックを行う。
◎ | DP1 専門領域の基本的な知識を持ち、その領域の研究動向を把握 |
〇 | DP2 必要な研究手法 |
〇 | DP3 医科学研究の専門家としての倫理観やコミュニケーション能力(授与学位:医科学) 医療技術の専門家としての倫理観やコミュニケーション能力(授与学位:医療科学) |
〇 | DP4 研究チームの一員として自分の研究課題について研究を立案・遂行する能力 |
◎ | DP5 データに基づいた論理的な学術論文の作成 |
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1・2 | 発達精神医学の概略 小児期の発達と評価 | 心理学から見た子どもの発達の概説 発達のマイルストーンとその課題 【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 9/3②③ | A1号館5階ゼミ室3 |
3 | 神経発達症(ASD) | 自閉スペクトラム症【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 9/10② | A1号館5階ゼミ室3 |
4 | 神経発達症(ADHD/LD) | ADHD/LD【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 9/17② | A1号館5階ゼミ室3 |
5・6・7 | 児童・思春期の発達と評価1・2・3 | 神経発達症に関するアセスメント【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 9/24②③④ | A1号館5階ゼミ室3 |
8 | 子どもへの支援介入1 | プレイセラピー【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 10/1② | A1号館5階ゼミ室3 |
9 | 子どもへの支援介入2 | CBT【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 10/8② | A1号館5階ゼミ室3 |
10・11・12 | 心理社会的諸問題1 心理社会的諸問題2 心理社会的諸問題3 | 愛着形成とトラウマ マルトリートメントと虐待 ゲーム依存・摂食障害・不登校 【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 10/15②③④ | A1号館5階ゼミ室3 |
13 | 発達精神医学の課題 | 現在の発達精神医学の臨床的課題【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 10/22② | A1号館5階ゼミ室3 |
14・15 | 保護者への支援1 保護者への支援2 | Child Adult Relationship Enhancement:ペアレントトレーニング Parent-Child Interaction Therapy:親子交流療法 【スライド:日本語】 | 水島 栄 | 10/29②③ | A1号館5階ゼミ室3 |
・認知や運動発達、社会性の発達や対人関係構築場面で生じる発達の課題、心理社会的な影響を理解し、説明出来るようになる。
・神経発達症に関する症状や理解特性を十分に理解した上でどのように見立て、対応するかを組み立てられるようになること。
・子どもの状況個性に合わせた対応の仕方、保護者への具体的なサポートがイメージ出来るようになること。
・アイスブレークスピーチを含む授業への積極的な参加(50%)とグループワーク(50%)で総合的に評価する。
・ディスカッションベースの講義のため、講義全体の3分の1以上欠席した場合は評価不可となる。
・予習においては、事前にテーマに関連する情報収集を行った上で、疑問点を挙げておき、講義に備える。
・復習においては、講義後の振り返り、不明点について整理して各自調べることが求められる。
・準備学習(予習・復習)の時間は、各回1~4時間が必要と考えられる。
・講義についてわからないことがあったらメールでアポイントメントを取って相談して頂きたい。
種別 | 書名 |
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教科書 | 指定なし、毎回配布資料を用いる |
参考書 | 必要な場合には、事前に伝達する |