英文名 | Responsible Conduct of Medical Research | |
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科目概要 | 医科学専攻・医学専攻(共通教育科目) 共通教育科目 2単位 講義 | |
履修期 | 通年 | |
科目責任者 | 高田 史男 | |
担当者 | 高田 史男, 医療系研究科 教育委員長, e-learning | |
講義室 |
医学・医療研究の場での不正行為が後を絶たない。欧米では,従来の取締りという端末対応から教育というシステム対策へと重心を移している。米国では,2010年から毎年すべての生命科学系の大学院生・指導教員等に行動規範に関する学習を義務化している。一方、わが国の研究者の倫理教育整備の遅れは著しく、公平な競争という観点から海外から向けられる視線は厳しい。行動規範教育は、グローバルな研究を目指す我が国の研究者を育成する上で必須であり,本科目は大学院生を対象に行動規範教育を行うことにより,現状の問題解消を目指す。
これから医学研究・医療の実践に入って行こうという大学院生を対象に,それらを遂行するうえで求められる行動規範となる基本的な考え方(倫理)から国際および国内ルール(法令・指針)に至るまで幅広い項目について、学修する。本科目では,教育ツールとしてe-learningを利用して学習する。
e-Aprinによるe-learningシステムを利用し、インターネットを利用して講義を行う。
システムのマイページで履修状況、小テストの点数をフィードバックする。
◎ | DP1 専門領域に関する全般的な知識と研究動向の把握 |
◎ | DP2 必要な研究手法の習得 |
◎ | DP3 医学・医科学研究や医療技術の専門家・リーダーとしての高い倫理観とコミュニケーション能力 |
◎ | DP4 チームの中で研究や臨床を進める能力 |
◎ | DP5 適正な研究手法により得られたデータに基づいて研究論文を論理的に作成する能力 |
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | オリエンテーション | 授業の目的、教育内容、受講方法について | 医療系研究科 教育委員長 |
2 | 責任ある研究行為1 | 責任ある研究者の行為について | e-learning |
3 | 責任ある研究行為2 | 研究における不正行為 | e-learning |
4 | 責任ある研究行為3 | データの扱い | e-learning |
5 | 責任ある研究行為4 | 共同研究のルール | e-learning |
6 | 責任ある研究行為5 | 利益相反 | e-learning |
7 | 責任ある研究行為6 | オーサーシップ | e-learning |
8 | 責任ある研究行為7 | 盗用と見なされる行為 | e-learning |
9 | 責任ある研究行為8 | 社会への情報発信 | e-learning |
10 | 責任ある研究行為9 | ピア・レビュー | e-learning |
11 | 責任ある研究行為10 | メンタリング | e-learning |
12 | 責任ある研究行為11 | 公的研究費の取扱い | e-learning |
13 | 人を対象とした研究1 | 生命倫理学の歴史と原則、そしてルール作りへ | e-learning |
14 | 人を対象とした研究2 | 研究倫理審査委員会による審査 | e-learning |
15 | 人を対象とした研究3 | 研究における個人に関わる情報の取り扱い | e-learning |
16 | 人を対象とした研究4 | 人を対象としたゲノム・遺伝子解析研究 | e-learning |
17 | 人を対象とした研究5 | 研究で生じる集団の被害 | e-learning |
18 | 人を対象とした研究6 | 研究におけるインフォームド・コンセント | e-learning |
19 | 人を対象とした研究7 | 特別な配慮を要する研究対象者 | e-learning |
20 | 人を対象とした研究8 | カルテ等の診療記録を用いた研究 | e-learning |
21 | 人を対象とした研究9 | 生命医科学研究者のための社会科学・行動科学 | e-learning |
22 | 人を対象とした研究10 | 国際研究 | e-learning |
23 | 人を対象とした研究11 | 多能性幹細胞研究の倫理Ⅰ | e-learning |
24 | 人を対象とした研究12 | 多能性幹細胞研究の倫理Ⅱ | e-learning |
25 | 安全保障貿易管理(輸出管理)教材 | 大学等における安全保障輸出管理 | e-learning |
医学研究倫理・研究行動規範の基礎を学び、研究を実践していく際の基本的態度を身につけることができる。
“CITI Japan Program”から移行した一般財団法人公正研究推進協会(APRIN, Association for the Promotion of Research Integrity)のe-learningの指定全項目を学習し、それぞれの「クイズ」と記載された小テストに合格し、修了証を提出する事で履修と見なす(100%)。
ヘルシンキ宣言,informed consent, informed assentについて事前学習をして臨む事【授業外の学習時間:60時間】
履修登録者は、医療系研究科が提供する院生用メールアドレスの使用環境を事前に整えておくこと。
履修登録後、e-learningシステム“APRIN”のID,パスワードを付与し、受講案内等を送付します。
【履 修 期 間】2025年5月1日〜2025年11月28日(前期認定は2025年8月29日締切)
【修了証提出期日】2025年11月28日【厳守】
本科目は、研究活動開始前又は開始後早期に学習しておくべき重要な事柄であるので、院生は修士、博士共に入学後の早い時期、原則として1年次に履修しておくこと。医学研究倫理・研究行動規範の基礎の理解は、研究者にとって確実に理解する必要があるため、本科目は1日に学習する単元数を5単元以内とする。各単元を確実に理解しながら取り組むこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 指定なし | ||
参考書 | 私の生命倫理学ノート(大阪)2019 | 千代豪昭 著 | メディカルドゥ |