英文名 | Cellular and Molecular Physiology | |
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科目概要 | 医学専攻(博士課程) 生体機能医科学群 2単位 講義 | |
履修期 | 通年 | |
科目責任者 | 高橋 倫子 | |
担当者 | 高橋 倫子, 畠山 裕康, 安岡 有紀子, 福田 英一 | |
講義室 |
細胞は、複雑な仕組みを内包する独立した生命単位である。人体を構成する多種多様な細胞に共通する性質の理解を、本研究単位の目標とする。特に、物質輸送に関連する膜蛋白に関する知見を集め、イオン輸送を調節する細胞内シグナル伝達系や細胞内膜輸送系の理解をはかる。これらの各種細胞機能が、生体の恒常性維持にむけて果たす役割を具体的に学ぶ機会とする。
物質輸送に関わる細胞膜蛋白(イオンチャネル、キャリア、ポンプ)の分子構造と機能を講義し、調節機構を理解をはかる。膜電位の形成機構や細胞内輸送の基本事項の説明に始まり、これらの基本的な細胞機能により、人体の各種システム(内分泌系・神経系・腎体液調節系・消化吸収系など)が構成され、体内の恒常性が維持される仕組みについて理解をはかる。ディプロマポリシーの「1)専門領域の基本的な知識を持ち、その領域の研究動向を把握していること」の達成に関わる。
配布資料とパワーポイントによってウェブによるオンライン・ライブ方式、または対面方式で講義を実施し、討議を行う。課題に対するレポート提出を含む。講義中の質問への回答や、提出されたレポート返却時のコメント記載などによりフィードバックを行う。
◎ | DP1 専門領域の全般的な知識と最新の国際的研究動向の把握 |
〇 | DP2 先端の研究手法 |
◎ | DP3 医学研究や医療分野のリーダーとして求められる高い見識と倫理観とコミュニケーション能力(授与学位:医学) 医科学研究や医療分野のリーダーとして求められる高い見識と倫理観とコミュニケーション能力(授与学位:医科学) |
〇 | DP4 研究チームのリーダーとして医学研究の立案遂行(授与学位:医学) 研究チームのリーダーとして医科学研究の立案遂行(授与学位:医科学) |
〇 | DP5 国際的なレベルの学術論文の作成、出版 |
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1 | 細胞と細胞膜 | 細胞膜の構造・組成・機能【スライド:英語・日本語】 | 高橋 倫子 | 6/19③ | オンラインライブ |
2 | イオンチャネルと細胞膜電位 | イオンチャネルの性質、細胞膜電位の形成機構、静止膜電位、活動電位【スライド:英語・日本語】 | 高橋 倫子 | 6/19④ | オンラインライブ |
3 | 神経系と内分泌系 | 神経細胞とシナプス、ホルモン分泌機構、標的細胞における作用発現機構と調節機構【スライド:英語・日本語】 | 高橋 倫子 | 6/26③ | オンラインライブ |
4 | 膵内分泌と糖代謝 | インスリンの分子構造、生合成、分泌機構、標的臓器における生理作用【スライド:英語・日本語】 | 高橋 倫子 | 6/26④ | オンラインライブ |
5 | 腎臓の生理 (1) | 腎臓の構造、糸球体濾過【スライド:英語・日本語】 | 安岡 有紀子 | 7/3③ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
6 | 腎臓の生理 (2) | 体液量の調節機構【スライド:英語・日本語】 | 安岡 有紀子 | 7/3④ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
7 | 腎臓の生理 (3) | 電解質輸送、尿濃縮機構【スライド:英語・日本語】 | 安岡 有紀子 | 7/10③ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
8 | 酸塩基調節 | アシドーシス、アルカローシスの原因と代償性反応【スライド:英語・日本語】 | 安岡 有紀子 | 7/10④ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
9 | 消化と吸収 (1) | 消化器官の機能的構造、唾液・胃液の作用と分泌機序【スライド:英語・日本語】 | 福田 英一 | 9/25③ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
10 | 消化と吸収 (2) | 胆汁・膵液の生理作用、分泌機序【スライド:英語・日本語】 | 福田 英一 | 9/25④ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
11 | 消化と吸収 (3) | 小腸における消化・吸収、大腸における水の吸収と分子機構【スライド:英語・日本語】 | 福田 英一 | 10/2③ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
12 | 細胞内輸送(1) | 細胞内コンパートメントと膜輸送の分子機構【スライド:英語・日本語】 | 畠山 裕康 | 10/9③ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
13 | 細胞内輸送(2) | 細胞膜を中心とする細胞内輸送【スライド:英語・日本語】 | 畠山 裕康 | 10/9④ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
14 | 細胞内輸送(3) | ゴルジ体を中心とする細胞内輸送【スライド:英語・日本語】 | 畠山 裕康 | 10/16③ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
15 | 細胞内輸送(4) | 高次生体機能を支える細胞内輸送【スライド:英語・日本語】 | 畠山 裕康 | 10/16④ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
細胞の構造を理解し、細胞を取り巻く内外の環境を説明できる。細胞膜電位の形成機構と細胞内輸送に関する基本的な知識の習得を目指す。さらに、消化吸収・腎・内分泌・神経系における生体現象を知り、種々の細胞機能と組織構造との間の連関を説明できるようになることを目的とする。
レポート(70%)+議論への参加(30%)とする。レポートでは、細胞機能が発現する分子メカニズムと生体調節機構について、関連付けて述べていること。提出されたレポート、課題等を採点し、コメントをつけて返却する。
高校・大学の生物学の履修および習熟が前提である。予習に関連する領域の参考書を読む(2時間)。復習は講義プリントの見直しを中心に各講義あたり約2時間必要。
1回に原則2時限実施する。オンライン授業はzoomを利用する。受講方法の詳細は履修者にメールで通知する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 講義におけるスライド資料をメールあるいはBOXで配信する。 | ||
参考書 | Molecular Biology of The Cellが参考になる。 | ||
参考書 | メンブレントラフィックが参考になる。 | 化学同人 | |
参考書 | 生理学用語ハンドブック | 日本生理学会監修 | 丸善出版 |