英文名 | Social Welfare in Health and Medicine | |
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科目概要 | 医科学専攻・医学専攻(共通教育科目) 共通教育科目 2単位 講義 | |
履修期 | 通年 | |
科目責任者 | 堀越 由紀子 | |
担当者 | 堀越 由紀子 | |
講義室 |
本講義では、保健医療と社会福祉(ソーシャルワーク)の関連領域を「医療福祉」ととらえ、基盤となる考え方、実践内容と実践方法・理論、政策ならびに制度・システムといったレベルで考察します。
「医療福祉」は、学術分野として成立しているわけではないです、保健医療と社会福祉(ソーシャルワーク)という二つの軸足(two-feet principle)に立脚することによって、傷病や健康課題を有する人々に、より包括的にアプローチしていこうとする実践であり学問といえます。本科目では、受講生のdisciplineや興味関心に沿いながら、保健医療と社会福祉(ソーシャルワーク)の体系を理解したうえで、事例(症例)を検討しながら、医療福祉についての理解を深めます。
・各回の授業の内容に対応する資料を原則として事前に配信します(第1回と第2回については当日配布します)。
・授業は対面又はオンラインライブ形式ですが、コメントや意見発表など、積極的なコミットメントを期待します。
・授業内容、関連事項について質問やコメント等がある場合、授業内、授業終了後、あるいはメールにてお願いします。
・質問やコメント、あるいは課題等について受講生全員にフィードバックする必要がある場合は授業内で、個別の場合は対面あるいはメールにてフィードバックします。
◎ | DP1 専門領域に関する全般的な知識と研究動向の把握 |
〇 | DP3 医学・医科学研究や医療技術の専門家・リーダーとしての高い倫理観とコミュニケーション能力 |
◎ | DP4 チームの中で研究や臨床を進める能力 |
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1 | イントロダクション。受講学生の研究・実践テーマと医療福祉に対する関心領域の明確化 | 保健医療と社会福祉(ソーシャルワーク)が関連し合う事例・事象を例示し、医療福祉の操作的定義を解説する。また、受講学生それぞれの履修動機や受講目的をふまえて授業プランを立てる。 | 堀越 由紀子 | 7/3① | M1-9F大学院ゼミ室 |
2 | 社会福祉(ソーシャルワーク)の理解、保健医療との関係 | 社会福祉とは何か、ソーシャルワークとは何かについて、授業の前提となる概念を整理する。そして、医療福祉の展開について、歴史をもとに解説する。 | 堀越 由紀子 | 7/3② | M1-9F大学院ゼミ室 |
3 | 社会保障・社会福祉政策と制度体系1 | 保健医療制度をふくめ、日本の社会保障・社会福祉制度の概要と課題を解説する。 | 堀越 由紀子 | 7/10① | オンラインライブ |
4 | 社会保障・社会福祉政策と制度体系2 | 保健医療制度をふくめ、日本の社会保障・社会福祉制度の概要と課題を解説する。 | 堀越 由紀子 | 7/10② | オンラインライブ |
5 | 社会保障・社会福祉政策と制度体系3 | 日本と諸外国の社会保障制度、保健医療制度の相違とその背景となる福祉国家のタイポロジーを解説する。 | 堀越 由紀子 | 7/17① | オンラインライブ |
6 | 医療ソーシャルワークについて | 保健医療分野におけるソーシャルワークについて、業務の範囲、実践内容、実践方法等を解説する。 | 堀越 由紀子 | 7/24① | オンラインライブ |
7 | 医療福祉の実際問題1 | 事例を用いて、高齢者をはじめ、医療ニーズと生活ニーズを併せ持つ患者への退院支援や「居場所」のありかたについて考察する。 | 堀越 由紀子 | 7/24② | オンラインライブ |
8 | 医療福祉の実際問題2 | 事例を用いて、難病や障害をもつ人々の地域生活について考察する。 | 堀越 由紀子 | 7/31① | M1-9F大学院ゼミ室 |
9 | 医療福祉の実際問題3 | 事例を用いて、病児、医療的ケア児、障がいをもつ子どもと家庭の支援について考察する。 | 堀越 由紀子 | 7/31② | M1-9F大学院ゼミ室 |
10 | 医療福祉の実際問題4 | 事例を用いて、子ども虐待、高齢者虐待、障害者虐待、DV等と医療福祉について考察する。 | 堀越 由紀子 | 8/7① | M1-9F大学院ゼミ室 |
11 | 医療福祉の実際問題5 | 事例を用いて、精神障害者の地域移行支援と身体疾患の治療問題について考察する。 | 堀越 由紀子 | 8/7② | M1-9F大学院ゼミ室 |
12 | 医療福祉の実際問題6 | 事例を用いて、がんや難病の治療と仕事の両立支援について考察する。 | 堀越 由紀子 | 9/4① | M1-9F大学院ゼミ室 |
13 | 医療福祉の実際問題7 | 事例を用いて、在宅医療における医療福祉課題について考察する。 | 堀越 由紀子 | 9/4② | M1-9F大学院ゼミ室 |
14 | 医療福祉の実際問題8 | 事例を用いて、意思決定支援や共同意思決定における医療福祉課題を考察する。 | 堀越 由紀子 | 9/11① | M1-9F大学院ゼミ室 |
15 | まとめ | 授業全体を振り返り、要点を解説する。 | 堀越 由紀子 | 9/11② | M1-9F大学院ゼミ室 |
社会福祉やソーシャルワークの思想、領域、制度の概要を理解し、医療と交流する場面における諸課題の考察ができる。
授業へのコミットメント(小課題を含む)(60%)、学期末のレポート(40%)の総合評価とします。欠席は減点対象とします。
◆授業外学習時間 60時間を想定します。各回につき、予習:120分(2時間)、復習120分(2時間)
◆予習 ・受講にあたって、自身の医療福祉への問題関心について表明できるようにしておいてください。
・資料が配布された場合には目を通しておいてください。
・事前課題がある場合には授業までに取り組んでください。
◆復習 ・授業の内容を振り返って自身の問題関心と照合し、理解点や疑問点などを明らかにしておいてください。
・疑問点等を整理し、次回の授業時にフィードバックしてください。
・事後課題がある場合には取り組んで提出してください。
第3回、第4回、第5回はオンライン・ライブ形式で実施する予定です。その他の回について対面形式からオンライン・ライブ形式に変更する場合にはあらかじめ通知します。オンライン・ライブ形式における受講方法は受講生全員に対してメールで連絡します。
種別 | 書名 |
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教科書 | 教科書はありません。毎回、資料を配布します。 |
参考書 | 各回の授業内容に沿って、適宜紹介します。 |