英文名 | Psychotherapy II - Client-Centered Therapy and Educatinal Counseling | |
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科目概要 | 医科学専攻(修士課程) 臨床心理学コース 2単位 講義 | |
履修期 | 通年 | |
科目責任者 | 山田 裕子 | |
担当者 | 山田 裕子 | |
講義室 |
来談者中心療法におけるカウンセラーの本質的態度は、すべての心理療法に共通する基本的な姿勢である。この授業の前半では、グループ発表や文献に掲載されている事例の検討等を通して、クライエントが抱える問題について来談者中心療法の立場から説明できるようになることを目指す。後半は、学校教育相談に内容を移す。現代の学校臨床場面における様々な問題について、グループ発表とディスカッションを通して検討し、カウンセラーの役割や有効な支援方法等について理解を深めることを目指す。
前半の来談者中心療法については、まずロジャーズの中核三条件についてグループ発表とディスカッションを行い、理解を深める。その後、文献の事例検討を行いながら、来談者中心療法の理論とカウンセリングの実際等について講義する。後半の学校教育相談では、学校心理学と心理的援助サービスについて講義した上で、学校現場で遭遇する様々な問題に関する調べ学習を行う。グループ発表とディスカッションを通して、学校現場の諸問題、スクールカウンセラーの役割、連携・協働などの重要点について講義する。
対面で行う(状況に応じてZoomでのオンラインに切り替える)。講義のほか、小グループで与えられたテーマについて調べ学習を行う。それぞれのテーマに関して、グループ毎にパワーポイントを用いて資料を作成し、発表を行う(来談者中心療法1回、学校教育相談1回)。また、文献に掲載されている事例資料をもとに、事例検討を行う。なお、発表について、グループ毎又は全体に対する講評により、フィードバックを行う。提出されたレポートについては、採点し、コメントを付けて返却する。レポートの解説は15回目に行う。
◎ | DP1 専門領域の基本的な知識を持ち、その領域の研究動向を把握 |
◎ | DP3 医科学研究の専門家としての倫理観やコミュニケーション能力(授与学位:医科学) 医療技術の専門家としての倫理観やコミュニケーション能力(授与学位:医療科学) |
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1 | 心理療法の基本と来談者中心療法の位置づけ | オリエンテーション(講義、グループワーク準備)【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 9/3① | A1号館5階ゼミ室2 |
2 | ロジャーズの中核三条件 | 小グループに分かれて各テーマについて調べ学習と発表準備を行う【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 9/17① | A1号館5階ゼミ室2 |
3 | ロジャーズの中核三条件 | グループ発表とディスカッション【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 9/24① | A1号館5階ゼミ室2 |
4 | ロジャーズの中核三条件 | グループ発表とディスカッション【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 10/1① | A1号館5階ゼミ室2 |
5 | 来談者中心療法の実際① | 文献に掲載されている事例の検討【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 10/8① | A1号館5階ゼミ室2 |
6 | 来談者中心療法の実際② | 文献に掲載されている事例の検討【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 10/15① | A1号館5階ゼミ室2 |
7 | 来談者中心療法の実際③ | 文献に掲載されている事例の検討【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 10/22① | A1号館5階ゼミ室2 |
8 | 来談者中心療法の実際④ | 文献に掲載されている事例の検討【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 10/29① | A1号館5階ゼミ室2 |
9 | 来談者中心療法の実際⑤ | 文献に掲載されている事例の検討【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 11/4① | A1号館5階ゼミ室2 |
10 | 学校心理学と教育相談 | 学校心理学と心理教育的援助サービスについて(講義)【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 11/12① | A1号館5階ゼミ室2 |
11 | スクールカウンセラーが関わる主な問題 | 小グループに分かれて各テーマについて調べ学習と発表準備を行う【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 11/19① | A1号館5階ゼミ室2 |
12 | スクールカウンセラーが関わる主な問題 | グループ発表とディスカッション【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 11/26① | A1号館5階ゼミ室2 |
13 | スクールカウンセラーが関わる主な問題 | グループ発表とディスカッション【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 12/3① | A1号館5階ゼミ室2 |
14 | スクールカウンセラーが関わる主な問題 | グループ発表とディスカッション【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 12/10① | A1号館5階ゼミ室2 |
15 | 授業の総合的な振り返り | 学校教育相談のまとめとレポート試験の解説【スライド:日本語】 | 山田 裕子 | 12/17① | A1号館5階ゼミ室2 |
・来談者中心療法の理論、ロジャーズの臨床観、カウンセラーの本質的態度について、その特徴を説明できる。
・具体的な事例に対して、来談者中心療法の視点からクライエントの問題を説明し、カウンセラーの姿勢、セラピーの目標、介入方法について説明や批判ができる。
・学校教育相談に纏わる様々な問題について知識を深め、心理職としての有効な支援を検討し、討議できる。
①レポート(30%)、②グループワーク等での授業参加・態度(40%)、③グループ発表での資料やプレゼンテーションの内容(30%) 評価は上記3つの総合評価とする。なお、特別な理由のない遅刻、欠席は減点とする。
予習:初回に示す授業概要に従い、各回の内容について関連書等で予め調べ、疑問点等自分なりに考えておくこと。
復習:各回で学んだ内容について、配布プリント等を次回までに見直しておくこと。
予習復習には各回につき各々1時間程度を要する。予習復習及び発表準備等を含めた授業時間外の学習時間:60時間。
・本講義は、臨床心理学コース在籍者のみ受講可能である。
・授業は可能な限り対面で行う。課題の配布・提出、資料配布などに Google Classroomを使う予定である。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 指定なし | ||
参考書 | ロジャーズ クライエント中心療法 新版―カウンセリングの核心を学ぶ | 佐治守夫、飯長喜一郎(編) | 有斐閣 |
参考書 | ロジャーズの中核三条件 一致:カウンセリングの本質を考える 1 | 村山 正治 監修 / 本山 智敬 編著 / 坂中 正義 編著 / 三國 牧子 編著 | 創元社 |
参考書 | ロジャーズの中核三条件 受容:無条件の積極的関心 カウンセリングの本質を考える 2 | 飯長 喜一郎 監修 / 坂中 正義 編著 / 三國 牧子 編著 / 本山 智敬 編著 | 創元社 |
参考書 | ロジャーズの中核三条件 共感的理解 カウンセリングの本質を考える 3 | 野島 一彦 監修 / 三國 牧子 編著 / 本山 智敬 編著 / 坂中 正義 編著 | 創元社 |
参考書 | エッセンス学校教育相談心理学 | 石川正一郎、藤井泰(著) | 北大路書房 |