英文名 | Molecular Diagnosis | |
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科目概要 | 医科学専攻(修士課程) 分子病態学群 2単位 講義 | |
履修期 | 前期(9月迄) | |
科目責任者 | 狩野 有作 | |
担当者 | 狩野 有作, 中村 正樹, 高山 陽子 | |
講義室 |
臨床医学は患者の症状を解析し、体系化する症候学をもとに発展してきた。近年、基礎医学領域の急激な進歩により、さまざまな分子や遺伝子の性状と機能が明らかになってきた。この分子・遺伝子学の発展は、臨床医学の分野においても分子・遺伝子レベルでの病因・病態解析を可能とした。この進歩によって、臨床医学研究はClinic(臨床)からCell(細胞)へ、さらにはMolecule(分子)へと標的を狭め、そこで得られた結果を再度、Clinicに還元し、患者の診断や治療に役立てる事ができるようになった。しかし、現在でも様々な疾患の病因や病態は不明の点が多く残されており、研究の発展が待たれている。この分子・遺伝子レベルで病気の病因や病態を解析する研究分野は、基礎と臨床の接点となる領域である。したがって、研究を遂行するには臨床の知識、ならびに分子の役割を考える想像力と研究を遂行する実践力が必要条件となる。当科目では、炎症、感染、動脈硬化、悪性腫瘍などが関与するさまざまな疾患について、分子・遺伝子レベルで病因と病態を解析する方法を学び、そして自ら考え、研究を実践することを教育目標としている。
血液・凝固線溶系疾患、動脈硬化性疾患、癌の浸潤転移、炎症性疾患の病態解析を理解し、効率的な検査診断法および検査データの読み方を学ぶ。さらに、代表的な感染症および感染管理・対策について学ぶ。
講義資料(当日配布)に基づき対話形式で教育を行い、課題等へのフィードバックについては知識および理解度不足の部分について直接的に伝える。なお、口頭および課題の再提出などで理解度を確認する。
〇 | DP1 専門領域の基本的な知識を持ち、その領域の研究動向を把握 |
〇 | DP2 必要な研究手法 |
◎ | DP3 医科学研究の専門家としての倫理観やコミュニケーション能力(授与学位:医科学) 医療技術の専門家としての倫理観やコミュニケーション能力(授与学位:医療科学) |
〇 | DP4 研究チームの一員として自分の研究課題について研究を立案・遂行する能力 |
〇 | DP5 データに基づいた論理的な学術論文の作成 |
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1 | 分子病態診断学 1 | 血液・凝固線溶系検査の病態解析(1) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/5⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
2 | 分子病態診断学 2 | 血液・凝固線溶系疾患の病態解析(2) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/5⑦ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
3 | 分子病態診断学 3 | 炎症性疾患の病態解析(1) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/12⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
4 | 分子病態診断学 4 | 炎症性疾患の病態解析(2) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/12⑦ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
5 | 分子病態診断学 5 | 動脈硬化症の病態解析 (1) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/19⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
6 | 分子病態診断学 6 | 動脈硬化症の病態解析 (2) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/19⑦ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
7 | 分子病態診断学 7 | 癌の浸潤転移の病態解析(1) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/26⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
8 | 分子病態診断学 8 | 癌の浸潤転移の病態解析(2) 【スライド:英語・日本語】 | 狩野 有作 | 6/26⑦ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
9 | 分子病態診断学 9 | 感染症について(1) 【スライド:英語・日本語】 | 中村 正樹 | 7/3⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
10 | 分子病態診断学 10 | 感染症について(2) 【スライド:英語・日本語】 | 中村 正樹 | 7/3⑦ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
11 | 分子病態診断学 11 | 薬剤耐性菌について(1) 【スライド:英語・日本語】 | 中村 正樹 | 7/10⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
12 | 分子病態診断学 12 | 薬剤耐性菌について(2) 【スライド:英語・日本語】 | 中村 正樹 | 7/10⑦ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
13 | 分子病態診断学 13 | 感染管理・対策について(1) 【スライド:英語・日本語】 | 高山 陽子 | 7/17⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
14 | 分子病態診断学 14 | 感染管理・対策について(2) 【スライド:英語・日本語】 | 高山 陽子 | 7/17⑦ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
15 | 分子病態診断学 15 | 感染管理・対策について(3) 【スライド:英語・日本語】 | 高山 陽子 | 7/24⑥ | M1号館9階大学院ゼミ室 |
臨床検査診断学では、臨床検査データの解釈および効率的活用ができるようになる。さらに、血液疾患、炎症、感染症、動脈硬化症、悪性腫瘍などの病態を理解し、検査診断へ応用できるようになる。
試問60%、課題30%、平常点「発言の積極性、理解度」10%の合計とする。
臨床検査における動脈硬化症、炎症、悪性腫瘍、感染症の基本的知識を予習しておく、なお、各種疾患の病態解析、病態に基ずく効率的な検査診断法について復習する。
授業外学習時間:60時間
1回につき2コマを実施する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 標準臨床検査医学 第5版 | 高木康•山田俊幸 | 医学書院 |
参考書 | 臨床医学総論/臨床検査医学総論 | 奈良信雄 | 医歯薬出版株式会社 |
参考書 |